介護は1.9万円、障害福祉は1万円─なぜ差がつく? 現場が揺れる「賃上げ格差問題」の真実―
2025年度の補正予算案で、介護と障害福祉の賃上げ額に差が生まれたことが、全国の現場に波紋を広げています。介護職員は最大1万9000円、障害福祉職員は1万円。たった「9,000円」の違いにも見えますが、この差は現場で働く方々にとって大きく、今後の人材確保にも影響しかねません。本記事では、なぜ差が生じたのか、現場はどう感じているのか、これからどんな対応が求められるのかを、できるだけ分かりやすく解説します。
■ 課題
今回、賃上げ額に差が生じたことに対して、ヒアリングの場ではさまざまな不満が寄せられました。「なぜ障害福祉だけ低いのか」「介護との格差が広がれば、障害福祉の職員がますます集まらなくなる」といった声です。
障害福祉の現場では、重度の障害を持つ方の支援や、24時間体制でのグループホーム運営など、専門性と継続性が必要とされる業務が多くあります。しかし、その大変さに対して給与が見合っていないという声は以前からあり、今回の格差はその課題をより鮮明にしました。
特に、近年は障害福祉サービスの需要が増え続ける一方で、人材不足と離職率の高さが大きな問題になっています。事業所が必要な職員を確保できず、サービス提供が難しくなるケースも少なくありません。このような状況での「賃上げ格差」は、現場にとって深刻な問題といえます。
■ 検証
では、なぜ賃上げ額に差がついたのでしょうか。厚生労働省は、直近の「処遇状況調査」において、障害福祉職員の給与が前年比5.4%増となり、介護職員の2.0%増を大きく上回ったことを理由に挙げています。「数字上では障害福祉の処遇改善は進んでいる」という説明です。
しかし、現場の声を聞くと「数字と実感が一致していない」という意見が多くあります。
給与が上がった一方で、利用者支援の高度化や記録業務の増加など、仕事量やストレスが増えている現場も少なくありません。さらに、地域差によって給与改善が進む事業所と進まない事業所の格差も存在しています。
また、障害福祉の多くの事業所は小規模で、経営基盤が弱く、賃上げの原資を十分に確保できないという課題もあります。賃上げが行われても、それが職員の働きやすさや定着につながるかどうかは、別の問題なのです。
結果として、「賃上げ額の差は実情に合っていない」「障害福祉が軽視されているのでは」という不信感が一部で広がっています。
■ 取り組み
今回の議論をきっかけに、今後の課題は「処遇改善の質をどう高めるか」という点に移りつつあります。単に賃上げ額を増やすだけでは、人材不足が解決できないことは明らかです。現場の働きやすさを向上し、安心して仕事を続けられる環境を整えることが求められています。
例えば、
・業務負担の軽減
・ICTを活用した記録やコミュニケーションの効率化
・研修制度の充実
・働きがいを感じられるキャリアパスの整備
など、賃金以外の改善も必要です。
事業所の経営体力が弱い場合、こうした取り組みを進めること自体が難しいという声もあります。そのため、今後は国による支援策や、地域全体での連携がますます重要になるでしょう。
■ 児童・障がい・介護福祉プラットフォーム care-base を活用した業務効率化

①「事業所×事業所間マッチング」の事業所探しの業務負担の軽減
②「Workon」による作業受注機能で工賃UPと障がい者雇用の促進
③「フォロー機能」によるユーザーアプローチによる営業コスト削減
④レポート共有機能で地域の情報共有
⑤アクセス解析によるユーザー動向の分析・出店計画
これらの積み重ねが、事業所に「余力」を生み、
本来増やしたかった職員給与へ回しやすくなります。
賃上げ額が介護より少ないという状況でも、
“仕組み”による補填が可能 という点が、care-baseの最大の価値です。
■ 最後に
介護と障害福祉の賃上げ格差をめぐる今回の議論は、単なる「金額の差」だけでなく、福祉業界全体の構造的な課題を映し出しています。どの分野も人手不足が深刻化する中で、働く人が安心して続けられる仕組みづくりが不可欠です。
そして私たち一人ひとりが、障害福祉の現場がどれほど重要で、社会全体を支えているかを理解することも求められています。賃上げの差が、業界の分断や不満につながるのではなく、よりよい支援体制をつくるための議論へと発展することを期待したいと思います。


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